わがまま科学者日記

純粋に科学のお話をしたい。。

マスクを使い分ける

2年前、ボストンにいたころ、食べ物などの買い物に行く時には、N95マスクをしていきました。たまたま化学物質、ウイルスベクター、微生物など扱っていたので、N95マスクが容易に入手できたのでした。その後、N95マスクの入手が難しくなり、ふだんは不織布マ…

研究と対話がしたい2022年

「生物学者は一年のうち1日は深く考え、残り 364日は闇雲に働けばよい。」江橋節郎 2022年になりました 本来なら「あけましておめでとうございます」というところですが、とてもそんな状態ではありません。「生物学者は一年のうち1日は深く考え、残り 364日…

科学者の人生(4)銃声から遠ざかれ

銃声から遠ざかれ。喧嘩は遠くから見ることだ。自分が喧嘩をするときは、自分の土俵で戦うことを考えよ。 エドワード・O. ウィルソン「若き科学者への手紙:情熱こそ成功の鍵」 日本の国際生物学賞も受賞したハーバード大学名誉教授のEdward O. Wilson (1929…

科学者の人生(3)好奇心が満たされるだけで十分

思うに、これこそが、科学の喜びの原点ではないでしょうか。好奇心が満たされるだけで十分。野鳥撮影をやりながらつくづくそう感じます。そして、これが、「私にとって科学とは」という問いに対する答えとしておきましょう。 竹市雅俊「私にとって科学とは(…

科学者の人生(2)科学のために生きている

私は科学のために生きているのだ。科学ができないというのなら、生きていく意味がなくなったのも同然だ。 セント=ジェルジ・アルベルト 「朝からキャビアを―科学者セント・ジェルジの冒険 - ラルフ・W. モス (著), 丸山 工作 (訳)」から セント=ジェルジ・…

科学者の人生(1)国境と世界史

Si la science n'a pas de patrie, l'homme de science doit en avoir une.. 「科学には国境はないが、科学者には祖国がある」パスツール ワルシャワに戻ったショパンの心臓の近くで演奏されるショパン国際ピアノコンクールをネットで聴きながら、この文章を…

真のメンターとは何か?、神経薬理学から神経科学への発展

「研究は勉強ではないし、勉強であってはならない。研究は未知への冒険なのだ。」 ジュリアス・アクセルロッド 「実験をしろ、そして発見しろ。」 ソロモン・スナイダー 今回は最近気になった本を紹介します(上の言葉は、この本から引用)。 メンター・チェ…

パンデミックの中での国際引越(その2)

12月末で、米国での研究生活をやめて、日本に「無職」で帰国することになり、現在は日本で米国からの帰国に伴う2週間の隔離期間中です。 https://masahitoyamagata.hatenablog.com/entry/2020/12/02/030914 https://masahitoyamagata.hatenablog.com/entry/2…

パンデミックの中での国際引越(その1)

この12月末で、米国での研究生活をやめて、日本に「無職」で帰国することになったという話を書きました。 今回から、このパンデミック中での国際引越についていろいろ記録しておきたいと思います。 (1)Notaryの文化このパンデミックで困るのが、大学の事…

「無職」での日本帰国など(その2)

先日、個人のサイトで書いたように、今年いっぱいで日本に帰国することになりました。結局、研究を続けることができるポストが見つからなかったので、「無職」での帰国です。ハーバード大学との関係はアソシエートとして維持しますので、ハーバード大学関係…

scRNAseqの理解と研究のためのリンク集

日本語による解説 私(山形)が、脳科学辞典の項目として執筆してきた「シングルセルRNAシーケンシング」を脱稿しました。査読後、公開することになりましたら、こちらのリンクから見ることができるようになります。(12/23追記、査読が終了し、一般公開が始…

特別編 New Normalラボライフ(11月初)

11月初旬です。10月最後に雪が降って寒くなりましたが、11月になって暖かく、いわゆるインディアン・サマーと言われるような天気です。 大統領選挙も終わり、11/7時点ではまだ確定はしていませんが、結果も明らかになりました。しばらくごたごたするのかもし…

特別編 New Normalラボライフ(10月末)

10月終わり、10/30には2インチくらいの積雪がありました。 米国では、感染者数の増加が続いていて、マサチューセッツ州でもかなり増えています。新しい波ということで、大学の方でも、再びのロックダウンについての検討が行われているようです。 また、大統…

特別編 New Normalラボライフ(10月中旬)

10月半ばになって、秋さなかという感じです。 今年は、チャールズ川のレガッタレース、ハーバードスクエアのオクトーバーフェスト、カレッジフットボールなどが開かれないせいか、街中は人が少ないです。 米国では、中西部の州では多数の感染者がでていて、…

特別編 New Normalラボライフ(9月末)

9月末になりましたが、今年は割と気温が高いようです。また、ニューイングランド地方は記録的な干ばつということで、雨もほとんど降っていないようです。来週からは寒くなってくるという予報になっています。ボストンでは、10月になると、雪が降ることもあり…