わがまま科学者日記

純粋に科学のお話をしたい。。

私の留学記(7)神経の発生

"Our real teacher has been and still is the embryo, who is, incidentally, the only teacher who is always right." Viktor Hamburger ====================================================== 私は日本で活躍することはできなかったが、日本の神経発生…

私の留学記(6)食べものと研究

日本の研究者は、米国の教育システムなどについて、知っているようで知らないことが多い。研究留学を考えたら、そういうこともある程度は知っておいた方がよいと思う。 ================================================ セントルイスのワシントン大学Washi…

私の留学記(5)学会とミーティング

「何をすればよいかということはどうすれば分るのでしょうか。それは一流を見ることです。一流の人に接すること、一流の人の下で働くこと、そのために広い世界を動くことです。」 (岸本忠三、免疫学者) ========================================= 私は、…

私の留学記(4)センチュウ

成功より、失敗に学ぶことが大切だ。 ===================================== さて、Goodman研で神経筋シナプス回路形成の特異性に関わる接着分子として見つかったというハエの遺伝子ConnectinとTollの哺乳類ホモログを探すことになった。 このような場合、…

私の留学記(3)ハエ

昔と今を比べることで、昔の問題が何だったのか?そして今の問題が何なのか? そして、最終的に失敗者となる私がどのように失敗者となっていったのか、その原因を理解し、未来ある若い人たちに、そしてリーダーたちに考えて欲しい。 =======================…

私の留学記(2)竹市先生

なぜセントルイスのワシントン大学で研究をすることになったのか。そのことを書いてみたい。名古屋大学理学部化学科の生物化学教室では、複合糖質の研究をしていた。この物質の研究に関わることになったきっかけについては、別の機会に譲ることにするが、私…

私の留学記(1)セントルイスに降り立って

米国に来て長く経つ。そこで、私の米国での研究生活を振り返るのも悪くなかろう、ということで初心に帰るつもりでそんな文章を書いてみようと思う。多分、50回くらいのシリーズになりそうだ。 ======================================================== 199…