2017年の生命科学関係の本を紹介してきましたが、このシリーズは今回でお終いです。最後は、キャリア関係のものです。
この本は、2016年夏に出版されたものですが、去年、私が研究している建物の玄関のところで紹介されていて知った本です。
Women in Science: 50 Fearless Pioneers Who Changed the World
2016/7/26 Rachel Ignotofsky (著)
著者のサイトです。
www.rachelignotofskydesign.com
(追記3/23/2018:日本語訳が発売されるようです)
上のアマゾンのサイトから引用。
「本書は、科学・技術・工学・数学(STEM)の分野で世界を変えるような素晴らしい業績を残しながら、これまで歴史の陰に隠れがちだった女性科学者50人にスポットをあて、その驚くべき研究成果やバイタリティあふれる人生の一部を、チャーミングなイラストとともに紹介します。愛らしいイラストを手がけたのは、アメリカの新進気鋭のイラストレーター、
レイチェル・イグノトフスキー。厳しいサイエンスの世界をひた走るヒロインたちを、その業績だけでなく、人間的な魅力を引き出しながら描き上げています。
この中で紹介されているのは、以下の人々です。
Hypatia (350 CE-370 (?) -415 CE (?))
Maria Sibylla Merian (1647-1717)
Wang Zhenyi (1768-1797) 王貞儀
Mary Anning (1799-1847)
Ada Lovelace (1815-1852)
Elizabeth Blackwell (1821-1910)
Hertha Ayrton (1854-1923)
Karen Horney (1885-1952)
Nettie Stevens (1861-1912)
Florence Bascom (1862-1945)
Marie Curie (1867-1934)
Mary Agnes Chase (1869-1963)
Lise Meitner (1878-1968)
Lillian Gilbreth (1878-1972)
Emmy Noether (1882-1935)
Edith Clarke (1883-1959)
Marjory Stoneman Douglas (1890-1998)
Alice Ball (1892-1916)
Gerty Cori (1896-1957)
Joan Beauchamp Procter (1897-1931)
Cecilia Payne-Gaposchkin 1900-1979)
Barbara McClintock (1902-1992)
Maria Goeppert Mayer (1906-1972)
Grace Hopper (1906-1992)
Rachel Carson (1907-1964)
Rita Levi-Montalcini (1909-2012)
Dorothy Hodgkin (1910-1994)
Chien-Shiung Wu (1912-1997) 呉健雄
Hedy Lamarr (1914-2000)
Mamie Phipps Clark (1917-1983)
Gertrude Elion (1918-1999)
Katherine Johnson (1918- )
Jane Cooke Wright (1919-2013)
Rosalind Franklin (1920-1958)
Rosalyn Yalow (1921-2011)
Esther Lederberg (1922-2006)
Vera Rubin (1928- )
Annie Easley (1933-2011)
Jane Goodall (1934- )
Sylvia Earle (1935- )
Valentina Tereshkova (1937- )
Patricia Bath (1942- )
Christiane Nusslein-Volhard (1942- )
Jocelyn Bell Burnell (1943- )
Sau Lan Wu (194?- ) 吳秀蘭
Elizabeth Blackburn (1948- )
Katia Krafft (1942-1991)
Mae Jemison (1956- )
May-Britt Moser (1963- )
Maryam Mirzakhani (1977- )
この私の初回ブログで出てきた生化学者Gerty Cori (1896-1957)や第7回ででてきたRita Levi-Montalcini (1909-2012)も紹介されています。また、最近では、Twitterでも活躍の神経科学者May-Britt Moserさんや、ソーク研究所のスキャンダルに巻き込まれたElizabeth Blackburnさんも。。中国系の研究者が複数紹介されているのは、最近の学術界の状況を反映しているのでしょうか。日本人の科学者が紹介されていないのは残念なことです。そして、最後の数学者Maryam Mirzakhaniさんが、2017年7月に亡くなってしまったのは記憶に新しいところです。
確認してありませんが、冒頭のHypatia(ヒュパティア)を含めて上のリストにでている科学者については、以下のWikipediaのページから、更に詳細な情報が得られると思います。
いずれにしても、欧米ではやはり研究者の戦う姿とこういう年表が重なります。
さて、私は読んだわけではありませんが、こんな本の存在を目にしました。
いのちの不思議を考えよう3
脳の神秘を探ってみよう 生命科学者21人の特別授業
2017/3/21 テルモ生命科学芸術財団「生命科学DOKIDOKI研究室」 (監修)
ロールモデルになる成功した卓越した研究者の方々の話を読むのは楽しいと思います。
(でも、私のように失敗した研究者の話も聞いて参考にして欲しいと思います。)